
統合失調症の回復期
統合失調症からの回復期は、とかく焦りがちだ。
発症する以前の自分をハッキリと覚えているから、いきなり元に戻ろうとする。
しかし、それが成功することは、まずない。
山頂から谷底に落ちて、一気に山頂に戻ろうとするようなものだから。
どうすればいいかというと、地道に1歩1歩元の山頂に近づいていくしかない。
それを難しくしているのは、脳は目に見えないから、どれほどダメージを受けているのか分かりにくいという理由もあるだろう。
靱帯断裂したピッチャー
例えば、靱帯断裂した野球のピッチャーだったらどうだろう?
最初はちょっと違和感があって、あるときに限界がやって来て、靱帯断裂する。
そして、手術。
術後は、肘を曲げることも出来ないそうだが、リハビリを進めていくうちに、1年ほど掛けて、少しずつ回復していく。
以前は、術前より状態が好くなることは無いと考えられていたが、最近では術後の方がより高い能力でピッチングを出来るようになる選手もある。
手術とリハビリの技術が進んだということだろう。
統合失調症と回復
統合失調症も、病前の状態にはなかなか戻りにくいと今は考えられている。

しかし、それはまだ適切なリハビリや抗精神病薬やストレスの掛からない心の整え方というような治療法が、まだ研究段階ということなんじゃないかな?
骨折したら、治ったときに骨はより強くなるように、統合失調症も同じように理想的に回復したら、以前より能力は高まるものだと僕は想っている。

僕の場合発症当時は本も読めないという状況でしたが気が向いた時に読むことに挑戦していたら読めるようになりそうして行くうちに大学院も卒業することができました。
TOEICも病前は700点くらいで発症して550点まで落ちましたがそこから勉強に挑戦して今は病前よりも高い得点を取ることができています。
統合失調症でも人より時間や労力はかかるかもしれませんが挑戦することを諦めなければ目指すものに近づけるのかなと最近強く思います。

まず1つを変える
「このままじゃいけない!」という気分は一種の焦りだ。
そのときにどうすれば好いかというと、いきなり全てを変えて完璧になることを考えるのではなくて、何か1つ小さなことを変えることから始めると好い。
例えば、起床時間を決めることからだったり、毎日お風呂に入ることだったり、サプリメントを取ることだったり、お菓子をやめることだったり…。
1つが変わると、全体のフラクタルも変わるということだ。
ときには、ちょっとしたことで大きく状態が好転し、好循環の波に乗ることが出来る。
そして、1つのことが出来るようになったら、次を望む。
決して焦らず、1歩1歩進んで行けば、やがては普通の人ではたどり着けない高みにすらたどり着ける時が必ずやってくる。
