精神疾患になると、自分の弱さをどうにかして克服しようとしがちだ。
でも、それって更なる苦しみを産んでしまうことになる。
人間は弱いままでいいんです

いかりや長介
強くなることはないです。
弱い自分に苦しむことが、大事なことなんです。
人間は元々弱い生きものなんです。
それなのに、心の苦しみから逃れようとして強くなろうとする。
強くなるということは、鈍くなるということなんです。
痛みに鈍感になるということなんです。
自分の痛みに鈍感になると、人の痛みにも鈍感になる。
自分が強いと錯覚した人間は、他人を攻撃する。
痛みに鈍感になり、優しさを失う。
好いんですよ。
弱いまんまで。
自分の弱さと向き合い、それを大事になさい。
人間は弱いままで好いんです。
いつまでも。
弱い者が手を取り合い、生きていく社会こそが素晴らしい。
精神疾患は現状では社会的弱者に分類されるかと思う。
でも、それだからこそ、人に優しくなれる。
自分が強くなろうとするよりも、僕らが手を取り合い、生きやすい社会を創造していくことが、僕らに与えられた使命なのかもしれない。
