第２次世界大戦の後、GHQにとって不都合な言葉というものを墨で塗り潰させた。当時、様々な言葉が日本の教科書から削除された。
中でも今日に至るまで、日本人が自分に自信を持てなくなり、「今だけ・金だけ・自分だけ」という自分勝手な人が増えていく元になった、そう考えられるとても重要な言葉がある。
それは「志」。GHQの統治期間に於いて、代わりに新しく「夢」という言葉で置き換えられた。
この「志」という言葉は、武士の「士」と書いて「心」と書く。つまりは「武士の心」ということだ。
武士の生き様
昔の侍は強かった。侍という言葉は強い人の象徴として、今では英語でもそのまま「SAMURAI」と呼ばれている。
実際なぜ侍が強かったのか？ それは、自分のために戦っていなかったから。僕ら日本人は自分のためだけに戦うことになると、なぜか怖くなって力が出ない。
でも、侍というのは自分の君主を守るために戦う。自分のためではなく、自分の命を捨ててでも自分の君主を守るというのが、侍の生き様。
それを表した言葉が「志」。
自分のために生きるより、人のために生きる。そのような想いを持った人は本当に強い。だから、昔の侍は事実本当に強かった。
武士道とは？
この強かった侍が生み出した、最高の戦略は何か？というと、実は戦わないという戦略だった。
本当に大事な君主のために自分が死んではならない、というところに辿り着く。自分がパッとやられてしまったら、誰が君主を守るんだ？ 誰が大事な人を守るんだ？という話になってしまう。
では、自分が死なないためにはどうたらいいのか？最強の技術、最強の肉体、最強のメンタルを持って、たとえ戦って敵に勝ったとしても、敵を倒したとして次はどうなるのか？
やったやられたという、長い長い歴史の中では恨み合いがひたすら続き、恨みを持った連鎖が続く。
侍たちが行き着いた最終的な結論は、決して相手と戦わず友だちとなり、酒を酌み交わす。許し認め合い和合する。
武士の心というものは、自分の使命を果たすために敵と戦わないということを究極の武士道として、そこに至った。
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