
世界的なベストセラーとなった「死ぬ瞬間」の著者、エリザベス・キューブラー・ロスは死にゆく人の心理の変化を、5段階で捉えた。
1.否認と孤立
自分の命が長くないことに衝撃を受け、その事実を感情的に否認したり、その事実から逃避しようとしている段階。周囲の認識や態度にギャップが生じるため、孤立しがちになる。2.怒り
死ぬという事実は認識したが、一方で、「ではなぜ、自分がこのような境遇になってしまうのか」といった思いが強く、周囲に反発したり、怒りがこみあげてきたりする。3.取り引き
死をもう少し先延ばしできないか、あるいは、奇跡が起こって死を回避できないかと考えて、神仏にすがったり、善行を行ったりする。4.抑うつ
死を避けられないことが分かり、あきらめや悲観、むなしさ、憂うつ、絶望といった気持ちが支配して、落ち込む。自己受容する前には、辛い鬱期に入る。5.受容
死を、誰にでも訪れる自然なものとして受け入れるようになる。これまでの価値観や視野とは異なる次元があることを理解し、心静かに暮らす。
「不安がベース」の思考回路から徐々に「安心感が乏しい」になり、「安心がベース」の思考回路に変わっていく。
統合失調症でも似たような心理変化がある。
僕が統合失調症を発症した1996年は、精神疾患に関しては今と比べると信じられない程の強い偏見があった。
今でちょっと知っていると「頭のおかしい人でしょ?」という偏見がある方もいるが、その前の時代はもっと酷く地獄の苦しみだった😢
統合失調症のことは隠すべきという社会の雰囲気があって、自分が統合失調症であることを受け入れることがなかなか出来なかった。
「自分は病気ではない」というような激しい怒りにも似た拒絶感があった。
統合失調症を受け入れる
そのネガティブな激情の怒りは、ある面では自分を高めるために役に立つ場合もあるかもしれない。
しかし、長期的な視点では受容できないと、その時点で成長が止まるということにも繋がる。

災難に逢う時節には災難に逢うがよく候
死ぬ時節には死ぬがよく候
これはこれ災難をのがるる妙法にて候
もし、早い段階で統合失調症を受容することが出来ていたら、「統合失調症は誰にでもなり得る自然なものとして受け入れるようになる。これまでの価値観や視野とは異なる次元があることを理解し、心静かに暮らす」ことが出来るようになるだろう。


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