50年近く統合失調症と関わって来た。
家族として、当事者として、統合失調症Lineグループ「すきゾ!」 でピアサポーターとして1000人以上の家族・当事者と関わってきた。
短時間で診察する医師では知り得ない、当事者・家族の苦悩というのも知ってる。
40年間精神科医をやっているけど、統合失調症だけは未だに良く分からない。
あるベテランの医師が嘆いていた。
しかし、これだけ多くの人と関わり経験を積むと、統合失調症特有の「才能」というのが何となく分かってきた。
簡単にまとめると、「繊細な感覚、優れた直感、自由な発想、爆発的な行動力」。
人類を教え導く立場
統合失調症って本当にやっかいだと思う。
調子の波は、上にも下にも極限まで振れることがある。
一般の人では生涯経験することないだろうし、だから共感も理解もして貰えない。
焦り・不安・過緊張・過集中・人間関係のトラブル・・・。
統合失調症で感じる苦悩は計り知れない。
ただ、極限から極限を知っているということは、その問題についての見識は深まり、すべて知っているマスターのようになれる可能性があるということでもある。
認知的脱抑制
統合失調症では脳が過剰に働く認知的脱抑制が見られるという。
簡単にまとめると、普通の人が10の情報を得る場面で100の情報を得て混乱するようなものだ。
普通の人が簡単にまとまることでも、僕らは100の情報をまとめないといけないから、時には混乱して脳がスッキリまとまるのには相当な時間が掛かる。
今までの時代では、混乱した頭をまとめるのは不可能に近かったかもしれないが、テクノロジーの発展でストレスを感じることが少なくなっている。
例えば、昔は地図を見て人に聞いて目的地に辿り着いていたのが、今はカーナビに目的地を設定すれば考えなくても目的地まで連れて行ってくれる。
脳を必要以上に使う必要がなくなって、ようやく統合失調症で得た膨大な情報をスッキリとまとめられる環境がやって来た。
時代がようやく僕らに追いついたのだ❗
発症から27年経って感じる頭のまとまり
僕は1996年に発症して、2023年に驚くほど急速な頭のまとまりを感じた。
今までバラバラだった脳内回路が、スッキリシンプルにまとまって天才になったイメージ。
この感覚を知っている人は、まだまだ少ないと思う。
というか、世界中で僕だけじゃないか(笑)
アインシュタインの相対性理論は発表当時誰にも理解されなかったというが、今ではちょっと勉強した大学生なら理解出来るという。
統合失調症という「才能」も同じように、時代と共に共感出来る人は増えると思う。
このブログもその活動の一環だ。
かみ砕いて分かりやすく、そこまでの道のりのヒントに少しでもなれば、この上ない喜びだ。
人類を教え導く立場
僕らでないと耐えられないであろう苦悩を乗り越えた経験。
技術的な革新もあり、この上と下がひっくり返るような激動の時代。
それは同じ病を持つものだけでなく、人類を教え導く立場となる。
やがて振り子は逆に振れる。
絶望から、対極にある自然体の心「静穏」になれることは約束されている。
「繊細な感覚、優れた直感、自由な発想、爆発的な行動力」を武器として、皆が幸せな世界を創っていくのは僕らだ✨
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