
中国生活を始める前、日本で、中国人の友だちとバドミントンに行ったことがある。
そのとき友だちは、そのバドミントンの雰囲気があまり好きではなかったらしく、ふてくされながらプレイしていた。

楽しんでもらおうかと思ったのに、これは悪いことしたなぁ・・・。
しばらくイライラするだろうな・・・。
と、申し訳なく感じていた。
しかし、バドミントンが終わった後に彼の家に行くと、彼はパソコンに向かい、お気に入りの音楽を掛けて、

どう?この音楽は?
今まで聞いたことないでしょ?
と、バドミントンでイライラしていたことはすっかり忘れていた。

さっきのことは忘れたの?
と、聞くと、昔話を思い出すように、

は?何のこと? あぁ、そんなこともあったね。
と、全く気にしていない。
その大陸的な大らかさに衝撃を受けた。
僕はそれまでイライラすることが起こると、ずっと引きずってしまっていたから。
それから、中国の文化に憧れるようになった。
その友だちが故郷の西安に戻って、

西安に遊びに来ない?
と、言われて、西安に行ったのが、hoshuの海外生活の幕を開けることになった。
統合失調症になると、過剰に繊細になるから、普通の人なら気にならないことでも、ずっと心の奥にわだかまっていることもある。
でも、大陸的な文化に触れたり、統合失調症Lineグループ「すきゾ!」 で様々な人間関係のトラブルを解決しているうちに、失敗したことやイライラしたこと、昔のことなどを考えるのは意味がないって、自然に感じるようにもなって、イライラしたり後悔する時間はほとんどなくなっていった。
イライラしたりくよくよしたりするより、次の目標に向かってポジティブに進む方が好いでしょ?
坂本龍馬は振り返ったらもう忘れてた(笑)という逸話も残っているように、生まれつきの資質もあるだろうけど、小さなことにイライラしたりくよくよしないことは、訓練でどうにでもなる能力なんだろうなって感じている。