
統合失調症は非常に再発しやすい病気だ。
薬を飲んでいるだけで大丈夫かというと、そうでもない。

統合失調症はどんなに気を付けていても再発するときは再発してしまうものだよ。
統合失調症Lineグループ「すきゾ!」 を運営していて、統合失調症が難しいと思うのは、どんなに気を付けていても再発するということだ。
バランスの取れた食事をしていても、サプリメントを飲んでいても、きちんと服薬をしていても、生活リズムを整えていても、再発するときは再発してしまう。
実際、僕は3回目の入院の前はしっかりと食事もしていたし、きちんと服薬はしていた。
Lineグループを運営していて
Lineグループでは、グループ全体の経験値が上がったのか、陽性症状気味になっている人のことは何となく分かるようになっている。
それで皆が状態が好くなり入院を避けられるか?と言われるとそんなこともないのが辛いのだけど💦
症状が出ている人は、快活でちょっと多弁になったり、生活リズムが崩れたりする方が多い。
そういう方には通話グループで「ちょっと薬飲んで休んだ方が好いよ」というようなアドバイスが出来るようになっている。
普通の人は気付かないほどのちょっとした兆候も経験で何となく分かるようになっている。
1人で考えると思考はおかしな方向に向かってしまうから、それで回復出来た方も増えてきているように思う。
ただ、症状が強く出過ぎると、アドバイスも心に届かなくなるから、どうしようもないのだけど・・・
(;`・_・´)ン-
再発を必要以上に怖れない!
統合失調症を巡る誤解に「初期だと回復の見込みあるけど再発繰り返すと難しく、やがて人格荒廃に至る」というのがある。
それを強く信じすぎて「再発=絶望」と感じている人もいるらしいけど、そんなことはない。

記憶しているだけで、4回程陽性症状が再燃したが、陽性症状が出る度に心の奥にある自己の課題を解決出来た。
再発する度に精神的に高まり人生観も深まり、自然体に近づき、むしろ人間として成熟したように感じている。
医療は日進月歩
抗精神病薬の進歩や社会的環境も整い、大きく状況は変わっている。
待っていればハウス加賀谷さんがエビリファイで劇的に改善したように、これからもっと好い薬が出てくるのは、今までの流れを見ていたら疑いはない。
再発を必要以上に怖れず、楽観的な態度が統合失調症にとってはスムーズな回復の一助となる。

統合失調症は再発すると状態は悪くなると一般的には考えられている。
でも、それって自分や周囲の期待値が低くなって、悪循環に陥っているという印象だね。
再発したからといってそこまで絶望することではないだろうね。

再発が起こりやすい時期

40年精神科医をやっていても、統合失調症だけは分からない。
ベテランの医師すらそう漏らす方も居ると聞いた。
統合失調症の仮説は100を超える。
単一の原因だけではなく、複合的な要因で発症するというのが有力な説。
それほど謎な病気ということだ。
ただ、ストレスが1番の発症要因であることは疑いがないだろう。
忙しすぎるとき
頭がいっぱいいっぱいになっていることを感じたら、可能な限り眠って頭がバックグラウンドでまとまるのを待つのが吉。
いっぱいいっぱいのまま活動してしまうと、状況は更に悪くなりがち💦
ストレスを感じながらでも集中して活動した後は、特に要注意。
気が緩み、今までのストレスが一気に出て、メンタルのバランスを崩しやすい。
僕も実際にお盆の手伝いで北海道に行って、ほぼ不眠不休で働いた後に入院をしてしまった。
風邪はレッドゾーン
子どもの頃はちょっとしたことで風邪を引いていたのだけど、統合失調症になってからほとんど風邪になることはなかった。
22年前に統合失調症になって、風邪だなと思ったのは3回しかない。
でも、思い返すと、風邪を引いてから、2ヶ月程して陽性症状が再燃していることに気付いた。
風邪を引くというのは、身体が無理をしているということだから、気を付けないとメンタルまで調子が悪くなるみたい。
好調時の慢心
3度目の入院の1番の理由は慢心。
結婚式のプロフィール映像を年に3本ぐらい頼まれていた。
そのときは自分をコントロールして、陽性症状に近いハイテンションで自分を保ちつつ、神が降りてきたかのような全能感を感じなから作成するという技を覚えてしまった。

あ、俺、完全に寛解した!ていうか、陽性症状の全能感をコントロールしてる!
というような、謎の自信が生まれて😂、もう2度と入院する程の状態にはならないだろうなと慢心してしまった。
それで無理を重ねてしまったことが原因だ。
喉元過ぎれば熱さ忘れるというように、調子が好くなると自己管理はおろそかになりがちだ。
野球のピッチャーも調子が好いときほど、失投が多くなると聞いたことがある。
好調な時ほど注意!
季節的なもの
僕は夏になると調子が好くなる。
短い睡眠時間で、ガンガンと仕事がはかどり、アイデアがポンポンと浮かぶ。
そうなると楽しくなってきて、食欲もなくなり、更に睡眠時間が短くなる。
でも、病識は無く、陽性症状と思わずに突き進んで再発してしまう。
しかし、経験を重ねると、「今はやばい状況だから無理してでも寝なくちゃ!」と、普段よりも睡眠薬を多く飲んで眠ったりする。
イベントの前
結婚・出産・妊娠・死別などのライフイベントの時期には統合失調症が発症しやすいことが知られている。
僕の場合ライフイベントではないが、結婚式のビデオ制作、お盆の北海道への手伝い、普段と違うことがあると、興奮してしまって睡眠時間が少なくなったり、生活リズムが乱れたりと、陽性症状に触れやすい。
再発の兆候(サイン)と予防
再発の兆候(サイン)は人それぞれ違う。
しかし患者1人に限っていえば、再発するときはいつも同じパターンで始まることが多いといわれている。
好く聞かれる再発の兆候は以下のようなもの。
- 眠れなくなる
- ご飯が食べられなくなる
- イライラする
- 周りがうるさく感じる
- 活動的になりすぎる
本人は調子が好いと感じているかも知れないが、陽性症状の発症に繋がりかねない。
このときは周りから見るとやたらと目がキラキラし過ぎで、どちらかというとギラギラギンギンというような目つきになることもある。
眠れなくなる
僕の場合は1番の再発の理由は、眠れなくなるということだ。
眠らずにいると、頭がオーバーヒートしてしまうのか気分が良くなって、このまま眠らなくても大丈夫じゃないかという感覚になってしまう。
仕事をすると神が自分の中に入って居るんじゃ?というような超越した状態になる。
その状態で、「再発のサインだから寝よう」として眠れる環境であれば好いが、眠れない環境になると、容易に再発してしまう。
今までの経験上、これで無理をすると反動が酷くなって不調に陥ってしまう。
そういうときには、焦らず、「急に取り戻そうとせず、段々と洗練されていくものだから、今日は焦らないでも大丈夫♪」と気分をリラックスして切り替えた方が良いみたい。
焦りは1番回復から遠のけるから。
焦らず、出来るときに出来ることをすれば好いだけだよ (*^-^*)

食欲がなくなる
陽性症状に近くなると、ハイテンションになって、食事があまり必要ではなくなる。
でも、それは脳が限界を超えて働いているということだから、いつかエネルギー不足に陥ってしまう。
統合失調症の原因は仮説も含めて100以上有るが、最近は栄養不足によるビタミンなどのサプリメントで補う栄養療法も注目されている。
好調で食欲がなくなっているときは、陽性症状の前駆段階のことが多いのだろう。
感性が過敏になる
感性が過敏になりすぎて、ちょっとしたことで過緊張したり、普段なら気にならないことが必要以上に気になって不安になったり、被害妄想的になったり、相手の感情が伝わっていると感じたり、普段はイライラしないことで怒ったり、買いものするときにもレジの店員に恐怖を感じたり・・・💦
例えば、電車に乗って、

この電車で大丈夫か? 降りるところ間違ったらどうしよう。今どこを走っているのだろう?
など、普段なら何とも感じないことを恐怖のように感じてしまうことがある。
普段は気にならないことが気になったり、感じないことを感じたりしたら思っている以上に状態は陽性症状に振れやすいので注意が必要!
認知機能障害
ちょっとしたことを思い出せなかったり、簡単なことが出来なくなったり、人の話が理解できなかったり、思考力がなくなったり、思考がまとらなくなることがある。
これはかなりのレッドゾーン。
この状態になったら、例え生活リズムが乱れようとも、睡眠薬を飲んで何もせずに眠った方がいい。
再発・再燃を防ぐための生活
僕は再発の兆候を感じると、とりあえず頓服を飲み頭をボーッとさせる。
100人100様の症状が出るから、人によって対処方法は違うだろう。
自分にとって最適な対処法が分かると、再発の不安はとても楽になる。
ただ、絶対にやってはいけないのは、ボーッとした感覚が欲しいからお酒に逃げること、OD・リストカットなどかな😢
誰も幸せになれない。
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