統合失調症とお酒:アルコールは「うつ物質」

統合失調症患者は症状を和らげる目的の自己治療として、アルコールや薬物によって副作用や症状を乗り切ろうとする傾向がある。

そのために、アルコール依存や薬物依存になりやすいことが分かっている。

アルコールに逃避すると、一時的にメンタルが楽になることもあるが、絶対に辞めた方が好いと経験上言える。

飲まないと眠れなくなって酒量がドンドン増えたり、お腹の贅肉で太ったり、アルコールが切れると気分がうつになったり、イライラしたりと良いことは1つもない❗

アルコールに逃避は1番やってはいけないこと!

統合失調症とアルコール

気分が重いときにアルコールを摂取すると、感覚が麻痺して辛さを感じなくなることもある。

お酒を飲むことで過敏になりすぎた神経を麻痺させ、一時的な現実逃避になる。

リストカットも市販薬の過剰摂取も過度の飲酒や煙草もODも・・・。

手段が違うだけで今日をやり過ごして明日へ繋ぐための生かす行為ですよね。

体に害を及ぼさないのがもちろん最良とは分かっているのです。

心に害が及んでいるので傷が深くならないように誤魔化せるものが必要なんですよね。

アルコールは一時的な逃避

でも、それは一時的に目を反らしているだけで、苦しみの根本の原因を解決することにはならない。

自己管理が出来ない時期には、相当に気を付けないとお酒に逃避して、アルコール依存症になってしまいがちだ。

アルコールの弊害

「お酒は百薬の長」という言葉もあるように、適度な楽しい飲み方なら問題はないかもしれない。

でも、お酒に逃避して飲みすぎると様々な弊害がある。

胃腸や肝臓に負担が掛かったり、睡眠が浅くなったり、疲れが取れにくくなったり、翌日の辛さなどの弊害が大きくなる。

疲労が取れなくなる

アルコールを摂取すると、心身の辛さが麻痺して楽になる。

でも、辛いからといってアルコールに逃避していると、身体には負担が大きいから疲労が抜けない。

生活リズムの乱れや、気分の落ち込みなど害の方が大きくなる。

生活リズムの乱れ

晩酌で適度に飲むぐらいなら問題はないが、逃避的にずっと飲んでいると、お酒を飲まないと眠れなくなったり、睡眠リズムも崩れ生活リズムは乱れてしまう。

気分を保てなくなる

アルコール依存症とうつ病や不安障害との間に高い併存率がみられることは、これまでに多くの報告で示されている。

お酒は脳の神経活動を下げる。

確かに、辛いときに飲むとその間だけは辛さから逃避出来るのだけど、逃避的に毎日飲酒するようになると怖い😱

お酒を飲んでないと、不安になったり、イライラしたりと、精神状態が保てなくなってしまって、酒量もドンドン増える。

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アルコールで薬の血中濃度が安定しなくなる

「陰性症状・うつ・睡眠薬・飲酒」は、ある意味セットになってて、相性が非常に悪い (^_^;

ただ、抗精神病薬をアルコールと一緒に飲むと、眠気やふらつき、立ちくらみなどの副作用が起きやすくなったり、睡眠薬が効かなくなったり、効き過ぎたりする。

これは肝臓のもつアルコールを分解する働きと、薬を分解する働きがお互いに邪魔しあうために起こり、薬の血中濃度が安定しなくなるためだそうだ。

アルコールは飲んでいる薬の効果を不安定にするため、症状の再発や増悪をもたらす影響がある。

病院から貰う薬の解説書では、薬の効果をもっともよく得るためには、お酒は飲まないほうが望ましいと書いてあることが多い。

アルコールと薬で内臓に負担が掛かる

向精神薬だけでも肝臓に負担が掛かっているのに、更にアルコールを摂取すると更に負担が重くなる。

肝臓だけでなく、胃腸全般に悪影響が出てしまう💦

統合失調症のアルコール性肝疾患の死亡率はそうでない人の10倍にもおよぶという。

睡眠が浅くなる

アルコールを摂取すると眠たくなるから、寝酒として飲んでいる人も多いかもしれない。

アルコールの血中濃度が低くなると覚醒に向かうために睡眠は浅くなり、結果として良質な睡眠は取れなくなるし、睡眠薬も効きにくくなる。

熟睡感もないし、悪夢をみて目が醒めたり、その結果翌日に疲労が抜けなかったり。

統合失調症は脳を酷使した状態なので、睡眠の質が悪くなると思うように回復しなくなる。

睡眠は脳の回復に1番重要!

アルコール依存は日本の問題

下のグラフは眠れないときにどういう対応を取るかという各国の比較。

日本では医師の受診はおろかカフェインを控えることすらせず、アルコールに依存するというデータに驚いた。

重度のアルコール依存症になると、そこから抜け出すのは相当辛いらしい。

叔父が重度のアルコール依存症で、断酒会に入っていたが、あまりの辛さで自死する人もいるそうだ。

可能な限り生活習慣を整えたり、睡眠環境に気を使って、良質な睡眠を目指すことがオススメ。

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感情の起伏が更に激しくなり人間関係も崩れがち

統合失調症は普通の人よりも調子の波が大きい。

アルコールを摂取するとその波が激しくなってしまう。

楽しく飲めるならいいのだけど、現実逃避的に飲んでしまうと、些細なことで怒ったり人間関係のトラブルが多くなってしまう。

お酒と上手に付き合う

僕の場合は、お酒を一滴も飲まないのきついから、お酒は楽しい😊飲み会の席でだけ飲むようにしている。

普段は飲まないから、飲み会が楽しくなるよ🎵

まぁ、適度だったら「百薬の長」にもなり得るしね。

最後に、ある講習会で聞いた話。

世界で1番不幸な家庭を見たければ、アルコール依存症のいる家庭を見なさい。

世界で1番幸福な家庭を見たければ、アルコール依存症から抜け出した家庭を見なさい。

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