

以前は「うつ」と患者に告げることは死刑宣告をするような重たさがあった。
と、主治医は言っていた。
それが統合失調症だと、どれほどの重さだったのか、ちょっと想像出来ない。
当時と比べて偏見の少なくなった昨今でも、実際にその診断名が重すぎるから本人には告知しないというスタンスの医師もいる。
統合失調症という絶望
初回の入院で感じた絶望
発症て入院した1996年当時は、精神病に対する世間の偏見も酷く、自分も無知で、精神病に掛かったらキチガイと呼ばれて、一生病院暮らしをしないといけないというように感じていた。

自分の人生は終わった・・・。
希望は何も残されていない・・・。
結婚はおろか一生女性と関わることも出来ない・・・。
家族からも見捨てられて今こうして精神病院に入っている。
ずっとここに閉じ込められるのだ・・・。
俺が1番嫌っていた社会のゴミに俺がなってしまった・・・。
病気で過敏になって、その思考が真実のものとして感じられ、地獄と形容してもおかしくないほどの精神的苦痛だった。
この苦しみには耐えられない。
神や仏がいるとしたなら、何と無慈悲な世界を創ったのだろうと人生を悲観した。
SEKAI NO OWARIというバンドのボーカルの深瀬くんも精神的な疾患があり、そのときに「僕の世界は終わった・・・」と感じて「SEKAI NO OWARI」というバンド名にしたそうだ。

あの絶望感は経験したものにしか分からないんじゃないかな?
3回目の入院で感じた絶望
3回目の入院でも絶望に近いものを感じた。
偏見や無知からくる絶望ではなく、将来に対する希望を見いだせず、病気で普通の人のように働けない自分に自信を失ってしまったからだ。

生まれ変わったつもりで、また始めれば好いじゃない。
と、母に言われた。
しかし、もう40歳を過ぎて今までのように若くない。
積み重ねてきた能力というのも大したものではなく、もし今母と兄がいなくなったら生きていけない・・・。と未来への希望と自信を完全に喪失してしまった。
必ず好調なときはやってくる
苦しみが強い時期は回復の兆しは一向に見えないから、この絶望がずっと続くと感じてしまうかもしれない。
1度でもその絶望を経験してしまうと、統合失調症と診断されて自殺を考えなかった人はいるのだろうか?とすら思ってしまう。
しかし、時間は掛かるかもしれないが、心が奮い立ち好調を感じるときは必ずやってくる!
それを知って欲しい。
統合失調症になると希死念慮が強くなり、衝動的に自殺する人も多いというが、その人たちにメッセージを届けられるとするならば、当たり前のことかもしれないが、明けない夜はないということだ。
低調な時期はゆっくりと休むこと!
絶望を感じていたとしても、やがて次第に動けるようになってくるときがやってくる。
しかしまだ低調だから、「焦り」や「不安」で動かない心と身体に鞭を打ち、無理矢理に活動しがちだ。
ちょっと好調だと今までの分を取り戻そうと無理を重ねてしまいがちだ。
しかし、このネガティブなエネルギーで動いている時期は、元々弱っている心を更に痛めつけることになり回復は一向に進まない。
「焦り」や「不安」からの行動は、一概に上手く行かないから。
好調になると知っていると「焦り」や「不安」がなくなる
いくら絶望しても低調であっても、必ず好調なときはやってくる!と知ると「焦り」や「不安」がなくなる。
そうなるとどうなるか?
まず、ゆっくりとリラックスして心身を休めることが出来るようになる。
そして充分に充電されると、自然と動きたい活力が生まれてくる。
やがては好循環の波に乗り、すべてが驚くほどの速さで好転していく!
すべては順調だから!!

ブログランキング参加中です✨